ぶっちゃけ「Dyson Hot + Cool™ファンヒーター」ってどう思いますか? 三賢人に聞いてみました

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  • author 武者良太
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ぶっちゃけ「Dyson Hot + Cool™ファンヒーター」ってどう思いますか? 三賢人に聞いてみました

真冬級の寒波が容赦なくやってきている昨今。

各地で記録的な大雪が降った昨シーズンを思うと、今年もまた底冷えする日々が続くのではと今から戦々恐々としています。

部屋全体を温めるにはエアコンが一番効率的ですが、足下だけとかソファの周囲とか、ピンポイントなエリアを温めることができる、湯たんぽやこたつやホットカーペット、ストーブにハロゲンヒーターにファンヒーターといった+1のアイテムがあるとさらにベターですよね。

このエアコン+1の市場において新しモノ好きの視線を釘付けにしているのが「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」シリーズです。

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羽のない扇風機にヒーター機能を搭載し、涼しくもできるし暖かくもなる季節を問わない季節家電として初代の「AM04」が発売されたのは2011年10月。続いて2013年10月に風量がアップした「AM05」がリリースされ、今年の10月には動作音が静かになっただけでなく、集中させた風と広範囲に届く風とで送風範囲を切り替えることが可能になった最新鋭機の「AM09」(ブラック/ニッケルアイアン/サテンブルー)が発売されました。もちろん従来器と同様、冬はヒーターとして、夏は扇風機としても使えます。

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進化を続けてきた「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」シリーズの真価はどんな部分にあるのか。今日は林信行さん、梶原由景さん、下田法晴さんに聞いてみました。

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林信行さんテレビやラジオや雑誌やWEBと幅広い場で、最新のテクノロジーが生活や仕事をどう変えていくかを紹介しているフリージャーナリスト兼作家(Twitterブログ

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梶原由景さん元BEAMS、現在はクリエイティブ・コンサルティングファームLOWERCASEの代表を務めるクリエイティブディレクター。「詳細はブログで(笑)」とは本人の談

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下田法晴さんSILENT POETS(音楽ユニット)での活動のほか、他アーティストのリミックスなどを手がける。同時にグラフィックデザイナーとしても活動している。実は「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」に触るのははじめて

「本当に1年中使っている」(梶原さん)

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林さん:全モデルではありませんが、機能が進化する都度、新しいモデルを使ってきました。まず最初の、扇風機の「Dyson Cool™ファン」に驚かされましたね。羽根のない扇風機の見た目とコンセプトはインパクトありました。「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」が出てきて「この手で来たか!」とまたびっくりして。モデルチェンジする度に新しい機能が追加されるだけでなくて、もともと備わっていた機能も洗練されていっているので、毎年毎年その進化の過程を楽しみに見ています。

梶原さん:ダイソンは掃除機もそうだけどナイキのスニーカーみたいな色合いだし、見た目もいわゆる家電じゃないからどこにでも置きやすい。スニーカーがどこにあっても不思議じゃないのと一緒で逆に違和感がないんです。普段はお風呂あがりに身体を冷やしたいときや、エアコンをつけるほどじゃないけど肌寒いというときに使っています。これでなんでもまかなうというよりは、「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」が最適という状況を選んで使っているという感じ。本当にわりと1年中使っているかな。

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下田さん:お恥ずかしい話、今日ここで初めて触ってみてただただ驚いているんですが(笑)。欲しいですよね。自宅にある扇風機は普通の扇風機があるし、暖房は床暖房なんで、今まであんまり意識してなかったんですよ。ただいろんな場所で使えるというのは便利そう。

林さん:和歌山県・高野山の金剛峰寺に30台の「Dyson Cool™ファン」が納入されたときに取材したのですが、お寺の和の空間にも合っていて、禅的なミニマリスティックな感じがしたんですよ。

今までのガスファンヒーターは、電源ケーブルとガスコード(ホース)の両方をつながないとダメでした。でも「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」なら電源ケーブルだけでOK。コンセントに挿した瞬間から使えるし、軽いから家の中のどこにだって持ち運べるし、手軽さを感じますね。

梶原さん:窓を開けているときに使っても、羽根がないから虫とかが入っても汚れない。扇風機は羽根や後ろの部分を掃除するのが大変なんです。「Dyson Hot Cool™ファンヒーター」はそれこそダイソンのハンディクリーナーで下部の空気吸い込み口をスーッと掃除するだけでいい。そういうところも優れていると思う。

林さん:サッとほこりを拭き取れるからメンテナンス性は高いですよね。自分でもたまにやらないととは思うんですが、無神経なんで僕がやると怒られるんですよ(笑)。で、今までのモデルはピンポイントに風を送り込むタイプでしたが、ジェットフォーカステクノロジーが使われている「AM09」はスイートスポットが広いから便利なんです。暖かい風にずっとあたっていると病みつきになって離れられなくなるとかあるじゃないですか。だから家では普段、ワイドモードを使っているんですよ。「AM09」になってからは首振り機能はあまり使わなくなりましたね。

梶原さん:僕が使っているモデル(AM04)は首振り機能までしかなくて。ここは風が当たらなくていいというところにも風がいってしまうんですよね。

林さん:紙が飛んでっちゃうとか。

梶原さん:そうそう。なので首振りはあまり使わない。ワイドに風を送れる性能を身につけたことでリビングでの使い方が広がるでしょうね。

「リモコンのボタンがシンプルで使いやすいんですよ」(林さん)

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林さん:「AM09」にはタイマー機能もつきました。これは、切り忘れをなくせるというメリットがありますね。家電のリモコンのボタンって煩雑なものが多いじゃないですか。でもダイソンは、リモコンがシンプルで使いやすいんですよ。

下田さん:おっしゃるとおりで、すごいシンプルで、今もずっとリモコンで遊んでいたんですけど(笑)。これは本当にいいですね。ゴチャゴチャしていないし、世の中どんどんこっちの方に行ってほしい。

梶原さん:リモコンが本体にマグネットでつくから、リモコンをなくさないというのもいい。

林さん:2001年にiPodが出て以降、シンプルでミニマリスティックなデザインを好む人が増えました。一方で、世の中には「機械音痴」を自称する人も多くて、そういう人のために本体やリモコンにズラーっとボタンを並べて全部文字で説明をかけばそれが一番わかりやすい、と考えているメーカーも多いじゃないですか。でも、それを続けていると進歩がない。

世の中、全体としては、もっとシンプル・イズ・ベストの方向に行ってしまっていいと思うんです。物溢れの現代、醜悪な製品を大量生産するのって悪だと思うんですよね。どうせなら十分にブラッシュアップしたシンプルで美しいものが増えてほしい。

「家に置いてもしっくりくる。素晴らしいと思う」(下田さん)

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ギズ:それではここで、「AM05」と「AM09」を使い比べてみてください。

梶原さん:最大風量にすると「AM05」はモーターの音が聞こえるけど、「AM09」は風切音しかしませんね。

林さん:よくネットではダイソンの音について声が上がるけど、一番強い状態にして音が出るのは当たり前。風切音とか逆に出なかったら不安になりますよ。普段使う状態で音がどれくらいなのかをモノ選びの判断基準にするべきなんですよね。

下田さん:ダイソンには音響エンジニアがいて、騒音についても研究しているという話を聞いて、なるほどなと思った。この静音化には、そうした研究成果が活きていると思います。

梶原さん:自宅では「AM04」を使っているので、静かなことに越したことはないとは考えちゃうかな。ボディのスタイルは大きく変わっていないけど、僕はこれがデザイン的に完成されているとは思っていなくて、まだ余地があると思っている。ただ、生活感をあまり感じさせないデザインであること、置く場所・使える場所を選ばないということではいいデザインだと思います。

下田さん:ダイソンさんはメタリックな感じでヴィヴィッドな色が入っている掃除機のメーカーというイメージを持っていたんです。それも含めてあまり詳しくないんですが(笑)。「AM09」を見たら全然違っていて、家に置いてもしっくりくる。素晴らしいと思う。

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梶原さん:デザインがよければ機能が少し欠けててもいいというひとがいますけど、それは絶対イヤ。見苦しくないもので高機能なものがほしい。デザイン性も機能の一部という許容しかできないんです、僕は。日本の家電によく白かベージュかわからない色があるけれど、あれは古き日本家屋の壁紙とかに合わせていた。でも、もうそんな色どこにもないんですよ。あれはもう勘弁して欲しいですね。

一方で「AM09」に関してはちょっとシックすぎるかな。個人的にはもう少し昔のダイソンらしい変な色のモデルが欲しくなるんです、紫とか。

林さん:僕はモダンでスタイリッシュだけど存在感がないからどこでも置ける気がしています。

下田さん:家電は、色でいったらモノトーン、黒か白かシルバーかグレーがいいですね。あまり主張しないような色。洋服もヴィヴィッドな色は全然持っていなくて、全体的にそういうのを選んじゃう。

「暖房と扇風機が一緒というのが僕にとってはすごく新しい」(下田さん)

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梶原さん:皆さんと話していて、あ、そうか、とさっき思ったのは、真ん中が空洞で向こうの空間が見えるから置き場所を選ばない、ということ。扇風機は丸くて下に土台があると思っているが、このかたちでここから風が来るというのはおもしろいですよね。扇風機は丸いというところから脱出したというのはおもしろい。マインド的に使う側の気持ちをおもしろくさせているのかもしれません。

下田さん:暖房と扇風機が一緒というのが、僕にとってはすごく新しいです。扇風機は夏に使って冬はしまってというのが普通だけど、これなら1年中使える。冬でもちょっと暑い時は扇風機として使ったり、夏でも肌寒い時はヒーターとして使えたりするのがいい。置いておいても邪魔じゃないデザインだし。皆さんは自宅で使っているそうですが、しまっているんですか?

梶原さん:ずっとリビングに出してますね。

林さん:僕もずっと出しています。たまに動かすけれど、ほぼ定位置に置いています。細くて接地面積が小さいので邪魔にならないし。

梶原さん:首振りさせても土台からはみ出ないし。

下田さん:普通の扇風機だと何かにあたってカクンカクンとなることがありますよね(笑)

林さん:まだ試していないけど、「AM09」は部屋の角に置いて部屋全体に風を送るということもできそう。部屋の真ん中に何もないと気持ちがいいじゃないですか。そういう置き方、使い方ができるかもしれない。

下田さん:うちは基本、床暖房しか使っていなんだけど、こういうのが1個ほしいと思いましたね。足りない部分を補うという使い方がしたい。

「自走してこっちにくる機能が欲しい(笑)」(梶原さん)

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ギズ:ほかにこんな機能があったらいいな、というのはありますか?

梶原さん:むちゃくちゃ言っちゃうけど、自走してこっちにくる機能が欲しい(笑)。1人だったら自分の前に来て、他の人が来たら遠くに行って部屋全体を暖めるとか。

林さん:来年、ロボット掃除機が出るから…

梶原さん:あれに載せればいい(笑)。温度を感知してくれたり。

林さん:寒い、って言ったら感知するとか。

梶原さん:もうつくってるんじゃないですか(笑)。ダイソンのロボット掃除機も楽しみでしょうがない。

「(ダイソンは)空気の魔術師という感じ」(林さん)

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林さん:ダイソンという会社の印象ですが、彼らのバックグラウンドを見ていると、デザインとエンジニアリングという両方の視点を持って課題を解決するためにハードコアにやり続けている会社だと実感します。

これだけやっている会社はダイソンとアップルと…という感じですごく限られている気がする。アップルはデジタルライフスタイルというソフトウェアのデザインエンジニアリングに強くて、ダイソンはモーターを使って実際の生活の課題解決をしている。「空気の魔術師」という感じ。

自分たちの最大の資産がモーター技術であるとわかっていて、その効果を最大に発揮するために空気を操っている。だから掃除機をつくったり、エアマルチプライヤーをつくったり、加湿器をつくったりしている。自分たちの資産をよく理解したうえで、それを使ってできる最大限の革命を起こしていくということを続けている企業なんですよね。

だから消費者から出てくる要望や想像を超えるものをリリースしてくる。クールにホットがつくのも意外だったし、「サプライズ ミー」という感じで来年もまた驚かせてほしい。

梶原さん:ダイソンは自分たちが持っているキーテクノロジーをデザインという手法を使って拡張してきていますよね。だから実は突飛なことはあまりしていない。掃除をする、風を送る、ハンドドライヤー...と、狭いところで深くやっている。

ダイソンは電子レンジも家庭用調理器もつくらないでしょう。なんでもすごいものをつくるというのではなく、空気をコントロールするというところに特化している。それを説得力を持って、インパクトを与えるためにデザインにも注力している、という感じ。スマホでもなんでも、テクノロジーだけが先行するとすぐ廃れちゃうし。

ただ、アフリカの水の少ない地域でボール型の手押し車(注・ジェームズ・ダイソンが1976年に開発した手押し車、ボールバロー)を使うと、未舗装な場所でも1回でより多くの水を運べるというのを見た気がする。空気とは違うけどあれも面白かったなあ。

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林さん:総合家電メーカーの方に話を聞いても「うちはテレビです」「携帯です」って自分たちが何の会社なのか把握していないケースがあるんです。そういう会社ってだんだんゆるんで、フォーカスがぼやけていっちゃう。今の日本の総合家電メーカーってそういう感じがするんです。

フォーカスをしっかり持って強いものをつくっていくってこれからの時代すごく大事。企業の中でも強いアイデンティティを発揮できるし、イノヴェーションを続けるためにもそれでないとやっていけない。だからダイソンには今のフォーカスを貫いていってほしい。

個人的に彼らは空気の魔術師だと思っているので例えば...アート作品をつくってほしいですね。部屋の中に風船を浮かせておいてiPhoneで自由自在にコントロールできるとか、ダイソンの技術ならできそうだし、見てみたいな。

下田さん:見た目からくるインパクトはもちろん大切です。そしていままでにないものをつくることって難しい。ダイソンはこの2つを持ち続けながら成功したということが素晴らしいですよね。

梶原さん:僕は単機能ガジェットをたくさん使うのが好きなんですよ。厳密にいうと優れた単機能ガジェットを複数持つほうが便利だったりする。

ダイソンは空気だけ、アップルは情報だけ、というようにフォーカスされている方がわかりやすいですよね。プロダクツもメッセージも伝わりやすい。単機能で誰にでもわかりやすく伝わるモノやサービスのほうが本当はいいんです。

Dyson Hot Cool™ファンヒーター」もなんでもできるわけじゃないから、ユーザーになれば工夫して自分のライフスタイルに落とし込んで使うようになるんですよ。なんでもやれたらなにをやればいいかわからなくなると思う。

source: ダイソン

(執筆:武者良太、撮影:高木康行