「どれくらい安くつなげるか」で勝負する時代の、新たな一手。

SIMフリーモデルのスマートフォンも続々と発売され、ユーザーは通信環境に対してさらなる選択肢を持てることとなりました。選び方次第で、月々の料金や使い勝手が大きく異なってきます。この最中、さらなる盛り上がりを見せているのが「MVNO」サービス。ライフハッカーでもさまざまな事業者によるサービスを紹介してきましたが、今回取り上げる「NifMo」は、11月26日に始まったばかりの新サービス。インターネット・プロバイダーとしても長年の実績を持つニフティが手がけています。

NTTドコモ回線が使用でき、下り最大150MbpsのLTE通信に対応。月ごとの通信容量やプランは必要十分で、最も安価なプランはデータ通信専用SIMの容量2GBで900円/月(税抜)からスタート。しかし、NifMoの特長でもあるオプションサービスを駆使すると、月々の料金をさらに下げることも可能です。

それらのオプションサービスから見るに、どうやらこれは「忙しいビジネスマンには待望のSIM」と言えるのではないかと感じました。

3つの契約タイプ × 3つの通信容量プラン

NifMoは、データ通信専用SIM、SMS機能付きデータ通信SIM、音声通話SIMの3つの契約タイプを用意。月のLTE通信容量は2GB、4GB、7GBから選べ、それぞれに最新のASUS製スマートフォンを組み合わせることもできます。テザリングやMNPにも対応しています。価格やプランの詳細は公式サイトでも見られますので、こちらを参考に。一例を挙げると、データ通信専用SIMの容量2GBで900円/月(税抜)、音声通話SIMの容量2GBで1600円/月(税抜)となっています。

全体としては「堅実的なプラン」といった印象ですが、この後に挙げていくNifMoならではのオプションサービスに、NifMoならではの魅力があります。いくつかのサービスがありますが、今回は2つの点にしぼって見ていきます。

オプション1.NifMoコネクト:公衆Wi-Fiサービスを無料で使える

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NifMoコネクト』は、Wi-Fi接続先を自動検出して切り替えてくれる専用アプリ。社内の無線LAN、自宅の無線LAN、馴染みのカフェで使える公衆無線LANなど、日常で使う接続先が複数ある場合に便利です。

それだけでなく、公衆Wi-Fiサービスである「BBモバイルポイント(※)」を無料で使えることも注目のポイント。通常は有料のサービスですから、「BBモバイルポイント」を契約していて、別のMVNOサービスを使っているのであれば、NifMoに乗り換えるだけで毎月の通信料を減らせるわけです。

BBモバイルポイントは、マクドナルドをはじめ、空港、JR主要駅、ホテル、東海道新幹線の一部など、全国約4900のアクセスポイントで提供されている公衆Wi-Fiサービス。BBモバイルポイントが利用できるエリアであればLTEを使わずにデータ通信が可能ですから、データ利用量の節約にも役立ちます。また、接続に必要な設定はアプリが自動で行ってくれる、という簡単さも嬉しいところです。

NifMoならテザリングにも対応しているため、スマートフォンをモバイルルーターの代わりにして、ノートPCで仕事をするといったこともできます。特に、出張の多い人や外出先でも仕事をする機会の多い人には、追加予算なしで使えるこの特典、ありがたいのではないでしょうか。

オプション2.NifMoバリュープログラム:指定ショップでの買い物やアプリダウンロードで利用料金が割り引かれる

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NifMoのオプションサービスでも際立っているのが「NifMoバリュープログラム」。指定された約100店舗の商品を専用アプリ『NifMoバリュープログラム』を経由して買ったり、指定のアプリをダウンロードしたりすることによって、購入額などの一部が還元され、毎月の利用料金から割り引かれる仕組みです。

忙しくて買い物に行けない時に役立ってくれるのがECサイトたち。特に飲料水や食料品など、定期的にまとめ買いをするものもあるでしょう。それら普段の買い物をNifMoバリュープログラム経由に置き換えるだけで利用料金を削減できてしまう、お得な仕組みなのです。

普段の買い物を、NifMoで置き変えてみると...

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NifMoバリュープログラムでは、Yahoo!ショッピング、セブンネットショッピングといった総合ECサイトをはじめ、TSUTAYA、紀伊國屋書店などのエンタメ関連、食品、旅行、ファッション、PC、家電に至るまで、ジャンルも幅広く押さえられています。どの程度の割り引きがされるのかの一例を挙げてみると、以下の通り。

・紀伊國屋書店で「ビジネス書3冊」6480円/還元率2.5%/162円還元

・スーツセレクトで「ワイシャツ2枚」5000円/還元率3.0%/150円還元

・大丸松坂屋で「ボルドーワイン6本セット」6000円/還元率2.5%/150円還元

・LEVI'S E-SHOPで「デニムパンツ1本」8000円/還元率4.5%/360円還元

合計822円還元

※商品内容は一例で実際のものとは異なります

※各店舗の還元率は2014年11月26日現在のものです

つまり、データ通信専用SIMの容量2GBで900円/月(税抜)のプランだった場合は、実質78円でモバイルデータ通信を利用できるわけです。友人との旅行をまるごと手配する、冬のボーナスで欲しかったカメラを手に入れる、会社でパーティをする時のお酒をまとめ買いする...といった大きめの買い物をすることで、かなりの還元が期待できそうです。ちなみに、還元される分が月額利用料を上回った場合は繰り越しもされるとのこと。

ポイント長者になれば、さらにオトクになる?

ここでショップとクレジットカードの選び方にも気をつけてみると、NifMoバリュープログラムのおトクさが増してきそうです。前述したように、NifMoバリュープログラムはショップによって還元率が変わってきます。同じような商品を買うときにも高還元率のショップを選んだり、クレジットカードの特典ポイントが大きくなるような買い方を狙うのです。

たとえば、「大丸松坂屋オンラインショッピング」「高島屋オンラインストア」では、各店が発行している「DAIMARU CARD/マツザカヤカード」「タカシマヤカード」を選ぶ。あるいは、Yahoo!ショッピングでの買い物時だけポイント還元率が高まる「Yahoo! JAPAN JCBカード」、誕生日月だけポイント還元率が5倍になる「ライフカード」といった選択肢もあります(もっとも、面倒であれば高還元率で話題の「REX CARD」で落ち着ける...という手も)。

NifMoバリュープログラムで用意された幅広いショップに合わせ、これらカードの特典を組み合わせた戦略を考えてみるのもアリですね。

話題のスマホ「ZenFone™ 5」とのセット販売も

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また、ASUS製の最新スマートフォン「ZenFone™ 5(16GBモデル)」とのセット販売パッケージもあります。こちらは、容量2GBの音声通話SIMがついたセットがキャンペーン期間中は2697円/月より(端末代は24カ月での分割支払い、または一括払いも可能)。容量2GBの音声通話SIMの通信料1600円/月を差し引くと、端末代は1097円×24回で26328円(!)。※価格はすべて税抜

コストパフォーマンスに優れた機種として公式発表されてからも話題のスマホですが、MVNOデビューを兼ねた機種変をこのセットでするのも良さそうです。ZenFone 5については、兄弟メディアの「ギズモード・ジャパン」がハンズオン・レビューを掲載しています。スマホとしてのスペックを知りたい!という方は、こちらの記事が参考になります。

公衆Wi-Fiと買い物還元で、独自の立ち位置を築いたMVNO

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MVNOサービスに参入する事業者が増えたことで、価格やサービス内容の競争が日々繰り広げられています。ユーザーにとって、選択肢の多さはありがたい反面、「どのSIMを選ぶか」の決め手に欠けるという悩みも顔をのぞかせます。

その点、出張中や外出先でも使えるNifMoコネクト、そして「ビジネスマンの生活必需品」ともいえる書籍やビジネス用品を買えば利用料金が下がるNifMoバリュープログラムは、これまでにないポイント。単純に「他と比べて料金が安い!」というアピールだけでなく、「工夫次第で安くできる」という点は、NifMoが群雄割拠のMVNO業界にもたらした新しさといえます。

手頃な価格でスマホを運用したい人はもちろん、「メインの連絡はガラケーで、メッセージやウェブの閲覧はタブレットで」という2台持ちユーザーにとっても、検討する価値のあるサービスです。

ニフティの新しいスマホサービス NifMo(ニフモ)

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(長谷川賢人)

※ASUSおよびZenFone™ 5はASUS TeK Computer Inc.の登録商標です。 ※BBモバイルポイントはソフトバンクテレコム株式会社が提供するサービスです。